キャリアとは『何を選び、何を選ばないか』
組織・チーム・個人、WOWのある働き方を支援するWOWラボです。
耳になじんでいる言葉ではありながら、
意味を問われると案外困るのが「キャリア」という概念です。
「キャリアウーマン」、
「キャリア官僚」、
「キャリアを積む」
同じ「キャリア」という言葉は使われていますが
その意味するところは微妙に違っています。
そんな多義性のある「キャリア」という概念を
頭の中で整理する上で参考になったのが
カウンセリング心理学、職業心理学を
専門とされている筑波大学名誉教授、
渡辺三枝子さんの編著「新版キャリアの心理学」です。
この本は著名な9名の理論家の
キャリア理論のエッセンスをその背景を含めて
掴むことができる内容になっているのですが、
その第1章で「キャリア」という概念についての
さまざまな定義が紹介されています。
その中で、「これは腑に落ちる!」と
感じたのが、この2つです。
・個人が長年にわたって積みかさねた働く体験の連続
(家事も含み、働く人はすべてキャリアを持つ!)
・個人が生涯の中で経験する
『何を選び、何を選ばないか』によって創造される
ダイナミックなもの
組織への雇用だけではなく家事も含む多様な働く体験
を包括していること、そして選んだことだけではなく
「選ばなかったこと」にも焦点を与えている視点に
しびれました。