新入社員を質問・相談上手に育てるために

今日から新年度がスタート。
ニュースでもいろいろな企業の入社式の様子が紹介されていました。
これから新人をどのように育てようか頭を悩ましている教育担当の方も大勢いらっしゃることでしょう。

そこで今日は近年気になっている「質問や相談が苦手な新人」問題
についてお話をさせていただきたいと思います。

直属の上司の方は
「困ったことがあったら、いつでも言ってねと言っているんですけど、相談に来ないんですよ。」
「ひとりでできるもんって感じで仕事抱え込んじゃってるんですよね」

と本人のコミュニケーションの問題として嘆いていらっしゃったりするのですが…

新人の方は
「忙しそうで相談したくてもタイミングが図れない」
「こんなことで相談するのは、“無能”、“使えない”と思われてしまいそう」
「そもそも、わからないことが多すぎて、どう質問や相談をしていいのかわからない」
などと、質問や相談についてちょっとネガティブイメージがあるというか、
心理的なハードルを感じているようなんですよね。

そうこうしているうちに、
1人では対処できない職務上の問題をずっと抱え込んでしまって、
あとあと深刻化してその時には手遅れ
となったり、

大きな問題にならなかったとしても、
質問や相談を組織内でできないということは
人と関わりながら仕事を進めていく能力は磨かれないので
せっかく採用した人材が成長しないわけです。
悪くするとメンタル不調や離職につながることもあります。

それは組織にとっても新人個人にとってもマイナスでしかありませんから
入社してすぐのうちから新人が質問や相談をしやすい仕組みをつくっておくことは重要だと思います。

【入社すぐの研修などで教えた方がいいこと】
●組織にとっても新人当人の成長のためにも必要なことなのだという相談や質問が持つポジティブな意味や意義
●「自分で調べてすぐわかるようなことは相談や質問しない」、「背景や自分が今何に一番困ったり悩んだりしているのかというポイントが上司や先輩に理解しやすいように整理して伝える」などの相談や質問の基本的なマナー
※同期のグループワークで相談や質問の意義や押さえるべき基本マナーについてディスカッションさせるのも有意義

【直属の上司なども巻き込んだ相談・質問のしやすい環境整備】
●5分でもいいので、直属上司や教育担当が相談や質問を受ける時間を定期的に設定する。あいまいな「いつでも相談してね」はNG。具体的に決まっていることが重要
●相談・質問を受ける直属の上司や教育担当の対応が非常に重要なので共通ガイドラインをつくる。たとえば、「こんなことがわからないの!」「なんでもっと早く相談しないんだよ!」といった感情的な反応はNG。よく話を聞き、指導やアドバイスは穏やかに具体的に。

ご参考になれば幸いです。

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